去る2012年4月8日〜10日にかけての「聖なる3日間」、即ち1904年エジプト・カイロにてアレイスタークロウリーが「法の書」を執筆した3日間を記念して、新訳「ほうのしょ」朗読会がUSTREAMを利用して開催された。3人の朗読者による素晴らしい3夜の記録をお楽しみあれ。
朗読:ほうのしょ
◆第一章◆
1日目(4月8日)23:00〜 朗読:谷崎榴美
http://www.ustream.tv/channel/こどもほうのしょ朗読会
![rumitan.jpg](https://23youbi.up.seesaa.net/image/rumitan-dc4f0.jpg)
◆第二章◆
2日目(4月9日)23:00〜 朗読:Bangi Vanz Abdul
http://www.ustream.tv/channel/bangi-stream
![bangi.jpg](https://23youbi.up.seesaa.net/image/bangi.jpg)
◆第三章◆
3日目(4月10日)23:00〜 朗読:マナイ
http://www.ustream.tv/channel/434
![oil.jpg](https://23youbi.up.seesaa.net/image/oil.jpg)
ノイズ修正・音質調整版MP3(ダウンロード可・クリエイティブ・コモンズ)はこちら
「法の書」と2012年新訳については当ブログ2011年クリスマスのエントリを参照。このエントリで第1章が掲載されているが、続く第2章、第3章はこの夜が初お披露目となった。訳者は聖子ちゃん(小学五年生)雄大くん(小学五年生)樹(たつる)くん(小学二年生)が各章を担当した。
聖なる3日間の朗読会を企画し、訳者の尻を叩いて美しいテキストをひきだし自ら愛と恍惚の女神ヌイトを召喚した谷崎榴美氏、そして偶然の必然に導かれながら、両性具有の童神ラ・ホール・クイトの冷たくうつろう蜃気楼を現出させたマナイ氏両氏に尽きせぬ感謝と賞賛、我が意志の下の愛を捧げる。ほんとにありがとう。
これら朗読に相応しい美しい音律にチューニングされた「ほうのしょ」により、来年以降「聖なる3日間」には無数のヌイトが、ハディートが、ラ・ホール・クイトが、ニコニコ動画やYoutubeに降臨することを夢見つ。
アレイスター・クロウリー「法の書」拝授108周年記念
聖なる3日間 こどもほうのしょ朗読会 2012年4月8日/9日/10日
新訳「ほうのしょ」全文(bangivanzabdul.net)
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20120706追記:
特設サイトがなくなっていたので、特設サイトに寄稿したテキストを以下に付記する。
2012年新訳「ほうのしょ」について / Bangi Vanz Abdul
1904年、エジプトはカイロにてアレイスター・クロウリーが受信した霊界文書「法の書」は、新時代の霊智を高らかに宣言!するというふれこみながらも、極めて難解晦渋・不穏なメッセージで埋め尽くされており、一部の物好き以外にとっては新時代の霊智どころかヤク中エロオヤジが受信した毒電波記録、的な評価に甘んじるほかなかったわけです。ところがどっこい、クロウリーはヤク中でもあり魔術師でもありましたが、スィンバーンを敬愛しボードレールを翻訳紹介したまっとうな「詩人」でもあったわけです。「法の書」翻訳にはいくつかのバージョンがありますが、どれもこの「ポエジー」をつたえることに成功した訳はかつてなかったといえます。
今回、法の書が授けられた「聖なる3日間」の朗読会にあたって、まったく新しい訳、「法の書」がたたえる芳醇なエロスとポエジー、美しい風景を味わっていただける新訳を用意しました。題して「こども・ほうのしょ」。小学5年生の聖子ちゃんと雄大くん、そして小学2年生の樹くんによるちびっこ口語訳で、この「20世紀最大の寄書」にエンコードされたうっとりするような不思議な風景を楽しんでいただければと思います。
なぜちびっこ訳なのかって?それを説明すると長くなるのではしょっていいますと、クロウリーが予言した霊的新時代、すなわち「ホルスの時代」とは、先行する「イシス(母)の時代」「オシリス(父)の時代」から導かれる「こどもの時代」として位置づけられる、のであります。そこではこどものような無邪気さ、活発さ、残酷さによって彩られた新たな人間霊性による、全く新しい文明のステージが用意されているのです(少なくとも、クロウリーはそう信じたのです)。ですから、輝かしき「ホルス(こども)の時代」を宣言する最重要文書である「法の書」が、「ほうのしょ」として、こどもたちによるこどもたちへの語りかけとして表現されるということは、理にかなったことなのです。エヘン。
まー難しいことはおいといて、この古くて新しい「ほうのしょ」の世界に、ただ聴きいってみましょう。
第1章の、天空の女神ヌイトが語りかける官能的な砂漠の夜、第2章で、秘密の太陽ハディートが伝えるひみつのおしえ、そして第3章で「闘いと復讐のわらべ神」ラ・ホール・クイトが語る血に染まった霊的新時代の予言…
きれいで、こわくて、ちょっぴりエッチな、砂漠の夜のファンタジーに、ご一緒しましょう…!
アブラハダブラ!