http://www.harley-davidson.co.jp/event/bluesky/2009bsh.html?id=4888
いまいちキレのない男たちのどうでもいい前戯ショーに続いて姫君登場、さすがプリンセステンコーは子供だか大人だかわからない体躯と動きでMagical feelingを盛り上げる。
ネタ的には「小営業」的なパッケージであったが、姫のまさに魔術的な存在感とパフォーマスに大満足。姫に憧れて未来の魔法少女へと人生の舵を切るちびっこは一定数いるだろう。
かくいうおれも、実は6歳から10歳くらいまで、いわゆる舞台魔術Stage magicを習っていた。最初のお師匠はパピヨン大西氏。うわ、HPができてる!師匠変わってねー!
http://www.papiyon-ohnishi.com/
名古屋に住んでいた頃、毎週木曜日の師のレッスンに足繁く通い、ちょっとした舞台の助手も務めた。後に徳島に移住した後も地元サークルに所属し、日本奇術連盟主催(?)の発表会で何度か舞台を体験した。そのとき、おれはおそらく初代、そして2代目引田天功両氏とお会いしたことがある。
初代はおぼろな記憶だが、2代目すなわち未来のプリンセステンコー女史とは確かにジュースで乾杯をした。他にはマギー史郎師匠、ゼンジー北京師匠、松旭斎すみえ師匠とも、直々にお目にかかり「頑張りなさいよ」とお声をかけていただいた。奇術の世界は狭く、大きな大会ではそういったビッグネームが割と気楽に応援にかけつけていたのだ。
当時のおれのスーパースターであった引田天功、そしていつか自分も入門したいと真剣に考えていた松旭斎一門と、直に出会い同じ舞台に飛び乗ったおれの子供時代は、思えば幸福、幸運であった。誰であろうが「とにかく会いにいく」というおれの基本方針は、この頃に育まれたのだろう。おれにとって、魔法使いは雲の上の存在ではなく、舞台と楽屋、虚構と現実の危うい境界線をともに闊歩する引率者、同伴者であった。
おれが奇術を習いたい、将来はプロの奇術師になりたい、と堅く心に誓ったきっかけは、6歳だか5歳の誕生日に母親が演じてみせた「離れる親指」であった。衝撃が走った。世界はそれまでの世界ではなくなった。真実はどこにもなく、全ては許されている、故に、汝の意志を為せ、それこそ法の一切とならん。そんな魔術的啓示が、その瞬間におれの幼形の背骨をサハスハーラからクンダリーニまで、ケテルからマルクトまで突き通したのだ。全ては母のせいなのだ。母方はそういうことをしがちな家系なのだ。
それ以降、おれの主な関心ごとは奇術であり、母親が探してくれたパピヨン大西師匠のスクールに毎週通った。名古屋市の松坂屋本店カルチャースペース、あるいは名古屋国際ホテルの会議室に、6才から8才くらいまで一人で通った。シルクのハンカチ、リング、紐をおあつらえ向きのトランクケースに詰めて。その時すでに、おれはおれを子供だとは思っていなかった。これからどれほどの年月を重ねるのかは検討もつかなかったが、確かにおれはその大きな、既に決定された計画の、必要なプロセスを一歩づつ歩んでいるという自覚のもと、自らの小さな歩幅にギラつくフラストレーションを感じていた。
徳島に移住してから所属したサークルでは、大掛かりな舞台装置が必要な舞台奇術は遠ざかり、トランプや手技によるテーブルマジックが主となり、次第に熱意も失せていった。最終的にサークルの会合に顔をださなくなった時、後のGORUGOTHとともに「悪魔の音楽」ヘヴィメタルとハードコアパンクに出会った。
Magicにはじまり、何かを勘違いしてMagickへと巻き込まれていくおれの人生は、それでもやはり、なにか強く太い一本の紐に導かれているように思う。少なくとも、矛盾はないようだ。
GORUGOTHから某大なCDRとともにある秘密の企てが記された手紙を受け取った矢先、おれはハーレーダビッドソンの群れのなかで引田天功と再会した。なにかが再び、動き始めているようだ。次なるステップとして、おそらくおれはハーレーに乗るべきなのだろう。
これがいい!
http://www.harley-davidson.co.jp/lineup/vrsc/vrscaw.html
そんでふたたびStage Magicに回帰したりして。
話は前後するが姫のステージが終わって早々に、坂田金時、いわゆる金太郎が眼病を癒したという婆子温泉へ。熱めの湯に沈むと、正面にはしめ縄で区切られた聖域に巨岩。夢と判別がつかない時間をいとも容易く生成する装置。誰もいない湯屋で、おれが全裸でなにを行い誰と語らったかは、もちろん秘密である。
友よ、君はいつでも、おれが最も必要としているものをもたらす。
ほんとにありがとう。
その理由がわかりましたー。
目が良くなると良いね。
素質を見抜いていたのかな。
なんかこれ読んでわくわくした。
やっぱりBangiくんておもしろい。
この歳になると神頼み要素が増えるよね
>KYOKO
素質を見抜いて、といか方向付けてんだよね、たぶん不覚にも。多感な子どもをあまりびっくりさせてはいけませんん。いやいいのかな?
てことはずっと助手やってるのにアレか〜!
まあテンコーの次に目立ってたけどもね〜。
私もこの映像みててそう思った!笑
「ノー!」って叫んでた顔が忘れられません…