文法的には少しあやしいかも、だがそんなことはどうでもいいのだ。
mi ofte pensi ときどき思うんだ
tempo estas iluzio 時間は錯覚だって
mi renkontas vin 僕は君と出会い
vi vidas min 君が僕をみる
nur nun esti, mi kaj vi 君と僕と、今だけがある
人工言語、エスペラント。
美しすぎるが故に不可能なそれは、結果的にコンセプチュアルアートであり、透明な秘儀であり、実用性がどうとかそういうことは2の次なのだ。いやおれがそんなこという筋合いは全然なく、やってる人に怒られそうだが。
誰もが簡単に習得できる国際共通語として考案されたエスペラントは
変格を極度に簡略化したため、赤ちゃん言葉のような韻が繰り返される。
それはどこでもないどこかで歌われる、架空の子守唄のようだ。
そこはすなわち、おれが目指すところの、サイバースペースだ。
おれは次には、こいつの新訳をやりたい。
おれがエスペラントにはまるきっかけとなった一編の詩、その風景だ。
Pluvo
Pluvas kaj pluvas
kaj pluvas kaj pluvas,
Senc^ese,senfine,senhalte,
El c^iel' al la ter',El c^iel' al la ter',
Are gutoj frapig^as resalte.
tra la sonoj de l'pluvo al mia orelo
Murumurado penetras mistera,
Mi revante au〜skultas,
mi volus kompreni,
Kion diras la voc^o aera.
Kvazau〜 ia sopir' en la voc^o kas^ig^as
kaj au〜dig^as en g^i rememoro,,,,,,,
kaj per sento plej stranga,
malg^oja kaj g^oja,
En mi batas konfuze la koro.
C^u la nuboj pasintaj ,jam ofte viditaj,
Rememore en mi revivig^is,
au〜 mi revas pri l'sun' kiu baldau〜 aperos,
Kvankam g^i en la nuboj kas^ig^is?
Mi ne volas esplori la senton misteran,
Mi nurrevas, mi g^uas, mi spiras,
Ion fres^an mi sentas,
la fres^o min logas,
Al la fres^o la koro min iras.
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雨
しとしとと しとしとと、
ふりつづき ふりつづく、
小止みなく いつまでも 晴れ間なく
空から地面へ 空から地面へ
しずくの群れが 打ちつけて はねかえる
雨の音を とおして わたしの耳に
しみこんでくる ふしぎな つぶやき
うっとりと聞き入って
わたしは聞きわけてみたい
空の声は何というのか、
なんだか その声に
吐息がひそんでいるようだ
そこに思い出が聞こえてくる、、、、、
かなしいような うれしいような
わけのわからぬ感じで
心は乱れて波打つ
見なれた昔の雲の姿が
私の思い出に よみがえるのか
雲に隠れてはいるけれど
間もなく出てくる 太陽の夢なのか?
このふしぎなな気持ちを せんさくすまい
ただ うっとりと しんみりと
私は息をつく
なにか清々しい気持ちがする
私は清々しさに引きつけられる
清々しさへと心が私を引きよせる
(ザメンホフ『雨』)
ウヒョ!ドサイバー!!!
冒頭部分だけ意訳したものも併記。
なお、これはおれにとってはひとつのマントラだ。
雨降り
雨降る
絶えず
永遠に
満々ちて
Pluvas kaj pluvas
kaj pluvas kaj pluvas,
Senc^ese,senfine,senhalte,
というか、おれにとっては、これで充分なのだ。
絶え間ない連続性
感じる
それにしても
切なくなる
美しい詩だね
あなたの文字は、短い程ハートの宇宙です。
アレンギンズなんちゃら