2013年06月01日

人工言語「アルカ」作者による伊勢原市元妻刺傷事件と動画について

以下の原稿はスピ系サイト「ハピズム」に掲載された原稿の、別バージョンである。

ハピズム記事:
前編 http://happism.cyzowoman.com/2013/06/post_2495.html
後編 http://happism.cyzowoman.com/2013/06/post_2500.html

文字数の関係でぼやけてしまった論旨を、お互いに補足しあうものとしてここに収録しておく。



神奈川県伊勢原市で起きた路上切り付け事件の容疑者、貞苅詩門容疑者が、ファンタジー系で一定規模のクラスタ(関心層)を形成している人工言語「アルカ」の作者セレン・アルバザード氏その人であった、ということで話題を呼んでいる。

 貞苅容疑者がyoutubeに投稿した動画は「中二病をこじらせた」症例として掲示板などで話題になっているが、いずれの動画にも目を見張るべきクオリティや、画面に映る貞苅容疑者のパーソナリティに発見と謎があり、単に「こじらせた中二病」として片付ける訳にはいかない深みが感じられる。この動画を足がかりに、貞苅容疑者は一体何をしようとしていたのか? 人工言語アルカのリアリティもあわせて、プロファイリングを行ってみよう。

■人工言語アルカとは?

 Wikipediaによると、アルカは1991年から制作が開始された人工言語である。エスペラントなど既存の人工言語と異なり、既存言語から語彙の借用を行わない、全くのゼロから背景となる風土・文化とともに創作されている。20年間で15,000語の語彙を擁するに至り、動画にみられるように短編動画や、アルカだけで執筆された小説も既に存在していることから、人工言語としては他に類をみない完成度に到達しているといえる。

 報道では、セレン・アルバザードこと貞苅容疑者は1981年生まれとなっているので、人工言語アルカプロジェクトの開始時点では10歳ということになる。やや早熟な異才とは言えるが、特にこの点を持って尋常ならざる天才性を示すものとは言えまい。注目すべきは、その後も「前中二病的」衝動を維持し、大学で言語学を専攻してアルカを一定のクラスタを要するプロジェクトとして離陸させた、その弛まぬ情熱と努力である。彼は確実に、幼少期から自分の意志を自覚し、自らを律してその実現に邁進することができた天才気質であると言えるだろう。動画に見る容疑者の面構え、立ち姿には堂々たるものがあり、いわゆる「オタク的」卑屈さとは異質の力強さ、一種のカリスマ性がみてとれる。

それでは、問題の動画をみていこう。

■貞苅容疑者出演・短編映画『魔法堂ルシアン』3つの謎 

 この「知られざるカリスマ」を巡る風景には奇妙な歪みがある。まずは全編アルカによって演じられる短編動画「魔法堂ルシアン」をみてみよう。



1、律儀なカット割りとプロレベルの照明
 アーティスティックなスキルやこだわりを持たない「純粋な」オカルトヘッドたち
が日々投稿する凡百の動画コンテンツは、回しっぱなしのカメラ前で延々と自説を論じる類いのものが多く、カット割りに拘る人は少ない。しかし、この動画は、現場でセリフを「順撮り」したのではなく、撮影時点で完全にカット割りが設計されたコンテ台本の存在が伺える。また、どのカットも照明によるハイライトが正しく設計されており、現場なりゆき撮影の場合に起こる“むら”がないのが特徴的。これはアルカ世界を一定のクオリティを持つ表現物として設計、具現化するプロ的なスキルが存在することを示している。

2、“絞り”ゼロのフラット映像 
 最近では一般的となった、デジタル一眼カメラによる浅い被写界深度(ピントのあう範囲の狭さ)による「雰囲気」がなく、ビデオテープ/カメラ時代のフラットな質感に基づいた「テレビ的」演出話法に貫かれており、貞苅容疑者の強い美意識とはやや異なる「垢抜けなさ」がみてとれる。比類なき人工言語の創作者としてはあまりにそっけない、情熱、美意識、表現欲求の欠落を感じさせる。

3、作為的!? ファンタジー的美術演出がゼロ

全編人工言語アルカ+日本語字幕で展開するにも関わらず、「一般的住居での撮影」「一般的な小道具」など「ファンタジー的」演出が施されていない。これだけ緻密な撮影計画を実行できるなら、ベージュ単色のカーテンを高級感のある重厚なベルベットに変更するなど、簡単にできる範囲でももう一工夫があって然るべきだ。画面から見てとれる「美術演出」は、不思議な文字盤の時計と、少女が手にとり眺めるアルカ語の本のみであり、あとは住居の本棚、小物などをそのまま使用している。あるカットでは壁のコンセントがあられもなく映り込むなど、現代日本の風景と無節操に地続きなのだ。

■短編映画『魔法堂ルシアン』からわかった3つのこと

 この無節操さから、筆者は2つの点を指摘したい。

貞苅容疑者は、カリスマでありながら孤独であった
映像を見る限り、プロが作ったとしか思えないクオリティ。しかしそのクオリティは、一手間を惜しまない情熱が欠落した、業者的な退屈さに支配されている。この点から、この映像はあまり親しくない、少なくともアルカクラスタの内部ではない、映像制作業者に発注して制作されたものではないかと推測できる。ここに貞苅容疑者を巡るアルカクラスタ内人間関係の稀薄さ、孤独が読み取れる。

2、純粋な創作世界アルバザードは、現代日本と癒着した「代替現実」へと移行しつつあった→貞苅容疑者にとって、アルバザードとアルカは高いリアリティ強度を持って構築された芸術的異世界であった筈だ。しかしながら『魔法堂ルシアン』は、魔法のアンティークショップに並ぶ品々に弓と日本刀があり、少女は和服を着ている。完全にアプリオリな人工言語アルカの達成とは似つかわしくない、アニメ・ラノベ消費者的な打算が蔓延している。貞苅詩門として生きる現代日本と、セレン・アルバザードとして生きるアルカ世界は奇妙に癒着し、純粋な強度を持つ創作世界から、曖昧なオルタナティブリアリティ(代替現実)への移行段階にあったことが伺える。これは芸術的な敗北とも、魔術的な成功ともとれる、この事件ならではの特筆すべき点である。

この推測は、次の動画で明らかになる。

■動画「発勁ノヴァ(nova)



この動画で、貞苅容疑者は「ユベール」という、アルバザード国の格闘技を紹介する下りで

「アルバザードにある、というか現実にまずあるんですが」

…と述べている。

続いて彼は、ユベールが「アルシェ」と呼ばれる現実のアルカクラスタ内で実践されている格闘技である、と述べている。続いて演じられる「ノヴァ」という一種の気合法の演舞には、確かに独特の動きのキレと説得力がある。

この点から、貞苅容疑者と彼を中心としたアルカクラスタ内の、特にインナーサークル的な親密さを持った周囲では、一定の強度を持ったリアリティとして「ユベール」が共有されている、という主張が読み取れる。しかし、その「親密なインナーサークル」は本当に存在するのだろうか? 「自撮り」の画面からはその熱気は感じられない。このリアリティは、貞狩容疑者とその周囲の人達の間に「温度差」がある、微妙な状態に宙づりになっているように感じられる。

「魔法堂ルシアン」の舞台が現実の日本の風景にレイヤードされたものとなり、アルカ、アルバザード、ユベールが純粋な創作世界から離陸し、合意現実と緩く並走する「オルタナティブリアリティ(代替現実)」へと魔術的に実体化/芸術的に弛緩していくプロセスが、この動画の「貧相さ=現実と地続きの弛緩感覚」として露呈しているように思える。アルカを支えるクラスタの活力と、実際の貞苅容疑者を包む孤独の薄雲の奇妙な並存は、この芸術的異世界/魔術的代替現実世界に引き裂かれつつあったアルカに対する、関係者個々人の温度差からくるものではないか。

■『魔法堂ルシアン』『ノヴァ』を見て、浮かび上がる、貞苅容疑者の人物像

 この2つの動画から読み取れるのは、アルバザードを純粋な創作物から「魔術的代替現実」へと変質させようとする貞苅容疑者の意志と、その困難である。事件後「トールキンになり損なった」と称されるように、彼の創作人工言語は言語学的に見て他に類を見ないほどの達成をなし得ている。しかしその言語学的・芸術的達成は次第に現代日本の「合意現実」と癒着し始め、同時に貞苅容疑者とアルカクラスタの間に温度差を生む。

 この困難の原因としては、彼の創作が「言語」という、リアリティの基底部に抵触するものであったことによる宿命的な避けがたさ、そしてそのことへの無自覚、無防備が指摘できよう。彼は一種の天才性を持って、エスペラントの創始者ザメンホフも、完全言語を探求した哲学者ウンベルト・エーコもなし得なかった言語学的偉業を、2chの人工言語板など大衆的なネットツールを使い、萌え絵に彩られたポップカルチャーとして軽々と達成してしまった。彼は在野の言語学者として歴史に名を残すほどの栄光を手にし、余生を送る事も充分可能だった筈だ。しかし彼は粗暴なストーカー行為と刺傷事件を引き起こし、自らその恩恵に浴する権利を捨て去った。一説によると、今回の犯行は1年ほど前に執筆され近親者のみに回覧された小説「セレンの書」の記述と驚くほど類似しているという。   

 ここに、彼が自身の創作言語を通じて自らを取り巻くリアリティを相対化し、曖昧な中間領域としてのオルタナティブリアリティ生成に向かう欲望、コンセンサスリアリティ内で約束された言語学者としての栄光よりも、オルタナティブリアリティを創造する魔術師としての挑戦に突き進んでいった確信的動機が見て取れる。彼の失敗は、合意現実への働きかけが粗暴な刺傷行為としてしかイメージできなかった、彼の魔術的想像力の貧しさにある。彼は言語学者としては一流であったが、魔術師としては二流であった。では彼は魔術師として、どのような態度で望むべきだったのだろうか。

■魔術師セレン・アルバザードの限界

 言語の創造は「神の業」にも比せられ、多くの哲学者、神秘家たちが探求してきたテーマだ。最も成功した人工言語エスペラントの創始者ザメンホフは、エスペラント運動中後期には語彙の編纂の第一線から自ら退き、「ホモラニスモ(人間主義)」と呼ばれる一種の倫理思想を提唱した。この事が、純粋に言語運動としてのエスペラントに期待していた層からの反発を呼ぶことになるが、結果的にザメンホフの「ホモラニスモ」はエスペラント文学のテーマとして生き残り、世界中の哲学者・思想家・社会運動家にエスペラントを印象づける一助となった。日本では宮沢賢治、大本教の出口王仁三郎といった文学者、宗教者がエスペラティストとなっている。

 翻って、セレン・アルバザードこと貞狩容疑者の創造した人工言語アルカは、純粋にファンタジー世界の設定に留まり、アルカならではの思想、象徴体系を育むことはなかったと思われる。これはある意味当然だろう。エスペラントでさえ、ホモラニスモ色は「エスペラントは宗教か」という論難を巻き起こし、運動を危機に陥らせた。萌えキャラとファンタジー設定に彩られたアルカが思想や倫理に接近すれば、瞬く間に「カルト」認定され、多くの離反者と熱狂的信者にクラスタを分裂させてしまうだろうことは想像に難くない。しかしながら、セレン・アルバザードがアルカを純粋な創作世界から代替現実へとシフトさせるという魔術的作業を行うのなら「アルカの倫理、思想、象徴体系」を構築するというこの大作業に、どうしても着手しなければならなかった筈だ。

 本稿冒頭で触れた動画「魔法堂ルシアン」で描かれる魔法の世界には、一貫した象徴性、深い文学性といったものが見受けられない。かわりにそこにあるのは、場当たり的で「それっぽい」だけの小道具、死んだ母の着物に執着する少女に魔法の霊薬を飲ませるだけの安易な救済、その救済の結果イケメン魔術師に恋慕する少女、といった、ラノベ的「中二」設定の虚ろな表象だ。ここに魔術師セレン・アルバザードの限界があった。もしも筆者がこの動画の制作スタッフとして関与していたなら、劇中の花の名前、その花言葉、並べられた石とその魔術的効能、暗喩と象徴性によって描かれる少女の内面の変化、といった要素を徹底的に作り込んだだろう。それはたとえば「アルカのことわざ」を創造し、それに基づいたストーリーテリングをつくりこむ、といった作業となった筈だ。つまり、アルカに思想的な必然性と一貫した象徴体系を付与し、文学的創造性の泉となり得る深み、「アルカの魂」を創造するという大作業だ。貞苅容疑者はそこには目を向けず、肥大した自意識との虚ろな戯れに終始していた。そのことを伝える動画として、もう一本の「自撮り」投稿動画がある。

■虚ろな記号で満たされた、オタク魔術師の内面



 この動画では、貞苅容疑者は路上の鏡にタンクトップ姿の自身を写し、立ち姿をチェックするような「自撮り」を披露している。なるほどなかなか見事な体躯ではあるが、ここに露呈しているのは、ナルシズムとともに身体性に没入する閉塞した自意識と、その稚拙な表現、幼児的自己確認の虚ろな儀式である。精神分析家ラカンの「鏡像段階」理論を思い起こさせるような、どこまでも孤独な心象風景だ。彼の内面に息づいた魔術的ペルソナ、セレン・アルバザードのネイティブタンであった筈のアルカには、人間の魂の深みに触れる力が付与されなかった。かわりに、ゲームキャラのような髪型、我流で鍛え上げられた中二的身体、オタク市場に氾濫する記号、記号、記号で埋め尽くされていた。それ故に、彼は言語の創造という「神の業」の領域を侵犯した時に、自身の心魂にかかる圧力に耐えきれず自壊したのではないか。

■アルカの今後

 高度な達成と優秀な人材に恵まれた人工言語アルカの未来には、創始者の痴情事件によって葬ってしまうには勿体ない可能性がある。現在アルカクラスタでは、2011年時点での「制アルカ」を古語として保存し、ラテン語に倣って新しい語彙を「俗アルカ」として吸収・継続していこうという議論もあるらしい。このクラスタが高い知的水準を維持し、真剣に人工言語の可能性を探求していることが窺い知れる。しかしその為には、オタク的記号消費から一歩踏み出し、人類文明に寄与するアルカの理念、人間精神の深みに脈動するアルカの象徴体系、つまり「アルカの無意識」のデザインに、勇気を出して一歩踏み出さねばならない筈だ。先述のとおり、エスペラントの歴史において、その魂ともいえる「ホモラニスモ」の探求はエスペラント運動を二分する論難を招いた。現代日本で、ネイティブスピーカーの内面に「アルカの無意識」が芽生える時、社会の合意現実は強い拒絶反応をもってそれを攻撃する可能性は高い。しかし、儀式を失い、言霊を失い、虚ろな記号遊戯に没頭する現代日本から、本当の意味での「魂の言語」を創造すること、それこそが、魔術師セレン・アルバザードが目論みつつ、貞苅容疑者には荷が重すぎた、大作業だったのではないだろうか。

※参照URL
http://rokurei60.wordpress.com
posted by bangi at 18:55| Comment(3) | ネット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月07日

なう

極めて明るい世界から極めて不穏な世界へとシームレスに繋げてみる試み。




Twitter社会論 ~新たなリアルタイム・ウェブの潮流 (新書y) (新書)
津田 大介 (著)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4862484824

天才! 成功する人々の法則 (ハードカバー)
マルコム・グラッドウェル (著), 勝間 和代 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/dp/4062153920/




いまごろもう猫も杓子もオヤジもお局も食い入るように読んでいると推測されるが(されるよね?)いわゆるヒップなビジネスパースンみたいのは丁度そのころこういう感じで




フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
クリス・アンダーソン (著), 小林弘人 (監修), 高橋則明 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4140814047
原著"Free: The Future of a Radical Price"はPDFで放流されている。




そのつい先日にはこういうのがあって

リナックスの革命 ― ハッカー倫理とネット社会の精神 (単行本)
ペッカ ヒマネン (著), リーナス トーバルズ (著), マニュエル カステル (著), 安原 和見 (翻訳), 山形 浩生 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4309242456





隣の側道では実はこんなことになっちゃってて

The Art of Memetics
http://artofmemetics.com/
Neo Pagan / Chaos 筋による極めて乱暴な戦略意味論。筆者自ら放流したPirate editionがPDFで読めるのと、ウェブ自体が豊富なリンクとEmbed、Tweetで補完され続けるHyper Text Edition。ぐるっと一回りして懐かしいムードでもあるのだが、表出する「なう」にはほぼ必ず屈折しながら沈殿した膨大な過去がある、ということなのだろう。




その文化遺伝子Memeはすでにこの時点で確立されていたわけで




T.A.Z.―一時的自律ゾーン (Collection Impact) (単行本)
ハキム ベイ (著), Hakim Bey (原著), 箕輪 裕 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/dp/4755400597
原著(フリーテキスト)
http://hermetic.com/bey/taz_cont.html



これはつまりロゴスの内戦、平たく言えば言語ウィルス戦争なのだよ。

Playback: The Magic of William S. Burroughs (ペーパーバック)
Sven Davisson (編集)
http://www.amazon.co.jp/dp/0979083834

Black Fez Manifesto &c. (ペーパーバック)
Hakim Bey (著)
http://www.amazon.co.jp/dp/1570271879




バイブルに手を置いて宣誓する国とそのマネーフォースへのカウンター意味戦略がBlack Fezを纏うのは情緒でも怨集でもなんでもない、極めてクールな記号演繹なのね、あたりまで合点がいったら改めてDiscordianを参照してみて




Principia Discordia: The Magnum Opiate of Malaclypse the Younger (ハードカバー)
Malaclypse the Younger (著)
http://www.amazon.co.jp/dp/1846856043/




広告とアジビラと不在者の偽一神教モデル、うん、極めて納得!あれ!おれ今なんて言った? なんかちょっと検索酔いしたみたいだから、ミネラルウォーターでハーバルサプリ飲んで、今一度Twitter社会論に立ち戻って寝落ちしよう。




翌朝オフィスでさっそくTwitterをチェック。




http://twitter.com/tsuda
http://twitter.com/kazuyo_k
http://twitter.com/chr1sa




うんうん!有名人ともこんなに近いTwitter最高!なんて嬉しくなってきたところで昨日のつづきのパワポやるか、と思ったら視線の片隅にはこういう人たちもはいってくる訳で(昨日感染したMemeのせいです)




http://twitter.com/artofmemetics
http://twitter.com/techn0ccult
http://twitter.com/disinfo
http://twitter.com/GideonStargrave
http://twitter.com/discordian




不穏。極めて不穏。アイコンがもう不穏。
この不穏な人たちと自分がどう関係しているのか、さっぱりわからないのがまた不穏。
ふと気がつくと我が社のソーシャルメディアマーケティング戦略パワポに「利他的なミーム」とか「贈与経済」とか「カオスのコモディティ」とか項目立てして途方に暮れている自分を発見。ちょっと早いランチで気を取り直して、と気持ち足早にオフィスを出ると





ロスト・シンボルズ公式サイト
http://www.danbrown.jp/thelostsymbol/




オープンカフェでベジサンドを頬張りながら、ノートブックで作業に集中するビジネスマン。彼のデスクトップに表示されているパワポには三角形の中の目からびろーんと伸びるフキダシに「1800万部突破!」。会議まであと23分。間に合った。


(続く)
posted by bangi at 17:04| Comment(1) | ネット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月15日

暗示の外へ出ろ。俺たちには未来がある。(Googleより中国共産党首脳部へ)

これは書いておかねばなるまい。

"グーグルvs中国政府" 今まで中国が禁止して検索できなかった「天安門事件」などのタブー画像が検索可能に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100114-00000587-san-int

Googleが中国共産党政府に情報開国を迫る。
もちろん中共に勝ち目はない。何故か。
ここではどんな企業も国家も一人勝ちはできない。
ただわれわれが、われわれ自身を勝ち取るのみだ。
そこにITの本質がある。

Googleは社是"Don't be evil"のもと、打算より常に深い戦略によって中国政府と正面から対峙する。そのメッセージは

"暗示の外にでろ。おれたちには未来がある"

GO Google GO!



一方マイクロソフトは…

「MSのブログ検閲は中国政府より過激」

中国のブロガーたちはMSNスペースでブログの名称や各投稿の件名に政治的に注意を要する 言葉を使うのを禁じられていることが、アジア各国のブログやニュース報道で明らかになった

マイクロソフト社が投稿をブロックしている禁止語には、「台湾独立」、「ダライ・ラマ」、 「人権」、「自由」、「民主主義」などがある。

マイクロソフト社は中国政府が実施している検閲の基準を超えているという。政府の検閲では、 共産主義政府による統治を危うくする言論については断固として対処するが、「自由」のような言葉まで公然と禁止しているわけではないというのだ。

http://wiredvision.jp/archives/200506/2005062204.html
(注・2005年の記事です)

LOL Microsoft LOL!




「世界は鏡なり。心するがよい。この世界のすべてが鏡であり、
それぞれのかけらの中で、幾百もの太陽が燃え立っているのだぞ。
一滴の水を割れば、澄みきった大海原があふれ出るであろう。
一滴の塵に目をこらせば、数限りないアダムの姿がみえるであろう」
(スーフィーの言葉)

「五大にみな響きあり、六塵ことごとく文字なり」
(空海「文字実相義」)


「自分でかけた暗示のトリックに、自分ではまっちまったらおしまいだ。
そいつは暗示のレールの上を一直線に走っていくだけさ。
だから、暗示の外へ出ろ。俺たちには未来がある。」
(いとうせいこう「解体屋外伝」)



■おすすめ気分









http://www.amazon.co.jp/CHAOS-MAGICK-05/lm/R37G6K7N16EKXW



■ハイチ震災とメディアオムニサイトメモ

twitter #haiti
http://twitter.com/#search?q=%23haiti

CNN utilizes twitter as news source
http://www.cnn.com/2010/TECH/01/13/haiti.internet/index.html
http://www.cnn.com/2010/TECH/01/13/haiti.social.media/index.html

cnn.co.jp, slow, poor and no external links.
http://www.cnn.co.jp/world/CNN201001140002.html

jp.reuter.com slideshow, video, related articles
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-13329220100113

xinhua.cn
http://www.chinaview.cn/world/index.htm

xinhua.jp lol
http://www.xinhua.jp/rss/244519/

China news service -Agent of xinhua in Japan. lol
http://www.china-news.co.jp/


さて、脱出する盲目王とは本当は誰のことか、
そろそろ察しがつこうというもの。

暗示の外にでろ。おれたちには未来がある。


posted by bangi at 00:38| Comment(2) | ネット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月20日

Pseudo Media Theory


"単眼集約型メディア環境"
TV, Newspaper
Authorization/Civilian model

市民(Citizen)は、ひとつのまなざし(Camera, Pen, Common sense)をつうじて、社会インフラ(Infrastructure)上のひとつの場(Society)に焦点する
歴史的(Historical)に承認された(Authorized)中心(Main culture)とその周辺(Marginal, Subculture)は、絶対的(Absolute)かつ競合する(Competitive)

知の形態Intelligence format:
権威Authority/法Low/図書館Library/広告Advertise/欲望Desire



"単眼拡散型メディア環境"
Web,Blog, SNS
Collaboration/Tribal model

個々人(Individuals)は、それぞれのまなざし(Device、Browser, Cultural Behavior)を通じて、情報組織(Network)上の複数の場(Community, Nest)に焦点する。
一時的(Temporary)にFocus inされるMain streamとFocus outされるSub streamは相対的(Relative)かつ相補的(complemental)である

知の形態Intelligence format:
合意Consensus/禁忌Taboo/書庫Archive/記述Script/見解Opinion



"複眼内化型メディア環境"
Twitter,Tumblr
Internalization /Shamanic model

匿名単位(Anonymous unit)はそれぞれのまなざし(Mobile device, Nerve feedback)を溶解(Follow)、共有 (Reblog)し,個々の意識(Consciousness)に内化(Internalization)する。
非時間的(Non-liner)に知覚(Perception)される複眼幻視像(Omni-sight)は、相互蓄積的(Co-Accumulative)かつ共感的(Sympathetic)である

知の形態Intelligence format:
啓示Revelation/因果Karma/共時性Synchronicity/映像Vision/意志Will


Twitter
http://twitter.com/bangi23

Tumblr
http://bangi.tumblr.com/


PMT100.gif
posted by bangi at 14:55| Comment(9) | ネット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月08日

ボーンノリッピー



すでにティモシーリアリーみたいな存在感。あるいはその予感。
Consensus Reality と Alternative Realityの界面をここまで意識的に挑発的にデザインできたという点では大人物には違いない。

そんな彼女もしかし目下のところ、ヤクザ、シャブ、芸能界という既存の重力を振り切るEscape Velocityには到達できなかったようだが、実はここからの展開次第ではまだまだどうなるか。極左ゲリラWeather manの手を借りて脱獄し、CIAを向こうに張った逃亡生活の挙げ句20世紀カウンターカルチャーのアイコンとなったTimothy Reallyよろしく、海外逃亡〜twitterとYoutubeを駆使してノリッピーなライフスタイルとメッセージをデジタルアンダーグラウンドで発信し続けたなら、、、

21世紀のSPEED DIVAの誕生だ。妙にパキパキしたChemical Witchcraftの勃興すらあり得なくはないだろう。それはひとえに、彼女が既存の重力圏へのソフト/ハードランディングを求めるか、真の自由を求める強靭なPositive Visionによってその重力を振り切るか、その意志に委ねられているのかもしれない。違うかもしれない。

www.dotup.org13291.jpg
posted by bangi at 16:45| Comment(0) | ネット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月26日

Never can say good bye




































This is our achievement, the network.
see you next planet, RIP










posted by bangi at 20:17| Comment(1) | ネット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月02日

13歳のハローワーク

新会社のキャッチフレーズを考えるなか、「知の傭兵」というのはどうだろうと検索したらみつけたこんなページが。

HOME > 「好き」で探す > 何も好きなことがないとがっかりした子のための特別編:戦争が好き > 傭兵(ようへい)(13歳のハローワーク)
http://www.13hw.com/job/06/06_01_03.html

村上龍のベストセラー書籍らしい。13歳を舐めずに本気の悪意をぶつける大人げない態度が素敵だ。

http://www.13hw.com/

おれが23歳で会社をたちあげたころ、気をかけてくれていた某モデルエージェンシーの社長氏との、恵比寿のガード下屋台(駅ビルができる前で、恵比寿駅周辺は屋台街として有名だった)で飲んだことを思い出す。品のいいダブルのスーツでいつも優雅に穏健に振る舞っていた社長氏に、おれは不遜に泥酔しながら、創造において最も重要な哲学を「世界に悪意を持ち続けること」としてぶちあげた。社長氏はそんなおれの青臭いテーゼを「それいいね」と何度か復唱し、面白がってくれた。だいたいおれの気分などころころ変わるのだが、ほのかに憧れていた社長氏に気に入られたこともあり、「世界に悪意を持ち続けること」はいまだにおれの心のなかに留保され暖められ続けているなにかとなってる。

お返しに、とばかりに社長氏は「何事も10年やれば逃げ切れる」という言語ウィルスをおれに注入してくれた。最初の会社設立からちょうど10年たった今、社長氏の言葉が淡い説得力をもって蘇る。否、その言語ウィルスが、この10年を造形したようにも思う。

世界に悪意を持ち続け、10年やれば逃げ切れる。
人生訓にするにはあまりにすれっからした風で、そのような人生を送ってきたのだとすればなんとも気恥ずかしくもなるのだが、不満と葛藤に身悶える若者を駆動する言語ウィルスとしてはなかなか秀逸といえる。否定神学apophatike theologiaのような、否定人生訓。否定的あいだみつをから届く紙ヤスリの絵手紙、、、

ともあれ逃げ切った後になにをするか、それが本題だということを、社長氏は暗におれに投げかけていただろうことも今となって気づきはじめたし、社長氏もまた、悪意とはあらゆるディスコミュニケーションに対する拒絶の態度として現れなければならない、という含みを熱燗とともに飲み込んでくれた筈だが、それは秘密の教えだから知らんぷりしておけばよろしい。

13歳よ、堂々と世界に悪意を持ち続け、10年やって逃げ切ってみるがいい。
劇場を解体してかがり火にくべ、祭りの熱狂のなかで恋に落ちろ。

PS.
可能であればもっと穏便に生きろ。

今日のYOUTUBE
Discharge - State Violence State Control
http://www.youtube.com/watch?v=EQZSevajlzE
posted by bangi at 08:35| Comment(2) | TrackBack(0) | ネット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月30日

時間も空間も溶け去った

びっくりうれしい。

教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書 NET TRAVELLERS200X ばるぼら (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798106577/qid%3D1138611441/250-7838324-2309009

書評
http://kotonoha.main.jp/2005/05/07web-history.html

この手の書籍では珍しく版を重ねている話題の書らしいが、「あの季節」のKAUNTAR ONLINEが記載されている。
年表にも「96年7月04日 KAUNTAR ONLINE開設」笑ったのが「96年11月08日 Firstclassを使ったKAUNTAR ONLINEの定例会、KAUNTAR FCスタート」などとあって、自分でもそうだったのか!という必要以上に克明なデータが記録されている。おそらくクーロン黒沢氏の「大人のハッカー読本」からの転載だろうが、当時のDIYのスクリーンショットまで!驚愕だ。話題がDUIPに偏っているのが不満だが(ネット乞食はどうした!)まー振り返るにその他の諸々はそんなものなのだろう。あと、Vladimir氏のWarezBBSがDIYの後追いってのは間違いですよ。日付としてはDIYが先だったけど、当時のWarezとソーシャルハックについての言説ではVlad氏がダントツのオピニオンリーダーだったのだ。僕らプライベートチャットで、そんなことばっかり話しては、「うっひょVladさんカッケー」と憧れていたのだ。Vlad氏がおれのサーバにアクセスしてくれた時には舞い上がったものだ。

サイバースペースでは時間も空間も溶けさる、ということを強烈に体感してしまった。
そしてあの季節の熱がまざまざと身体感覚としてフラッシュバック。ばるぼらさん、どこの誰だか知らないけどほんとサンキュー。
この本を読むと、当時ネットは狭かった、ということがまざまざと感じられる。言及されているサイトの、まぁ当時自分がコミットしていた領域において、だが、ほとんどのサイトについてうろ覚えの記憶がある。
パワートダイのK1氏、InfovladのVladimir氏、改造ユニオンのナカネヒデキ氏、MonadのYGNM氏、、、
みんな今はなにをやっているのだろうか。K1氏やVladimir氏など会った事ないが、お互いのサイトを眺め、ダイアルアップサーバでチャットしたあの季節の登場人物たちに想いを馳せる。みなさん、僕は元気です。
近況リンク:
http://www.adobe.com/cfusion/showcase/index.cfm?event=casestudydetail&casestudyid=87755&loc=ja

熱くなった目頭を抑え、半泣きで大昔のHDを探すと、ありましたよ。当時のKAUNTAR ONLINEローカルデータ。笑った。時間も空間も溶け去ったサイバースペースで、おれがQCAMを喰らって吠えている。
日本ネット史の第一級資料を編纂したばるぼら氏の偉業にリスペクトを込め、近日中にこの嬉し恥ずかしローカルデータをサーバにアップする。今読み返すと若干22、3のおれのかなり恥ずかしい発言が溢れているが、敢えて脚注など付けずにまんま公開するつもり。いや脚注とかつけようかな。せめて。当時は一時公開したものの封印していたガーディアンエンジェルズインタビューも完全復刻だ。もうほとぼりもさめた頃だろう。なんて。

いやー。ほんとね。皆さんね。
ばるぼら氏はじめ、このサイバースペースの辺境に蜃気楼のように存在し続けるKAUNTARを目撃してくれていた皆さんに、サンキュー。どこでもない、いまここで、パーティは続く。永遠に。

posted by bangi at 18:21 | TrackBack(2) | ネット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする